嘴(くちばし)を背中の羽に、両足を脇腹(わきばら)の羽の間にしまい込んで寝ている姿を見ると、少しでも寒さから身を守ろうとしているように見えます。本当のところは、ガンにきいてみないとわかりませんが。
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★★ 解説 ★★
オオヒシクイの体は、保温性と撥水性(はっすい)の高い羽に覆(おお)われていますので、かなりの寒さでも耐えられるようになっています。気温だけなら−30℃の条件下でも生きられます。しかし、それでは水浴びや採食(さいしょく)はできませんので、寒さが何日か続くようだと、他へ移動しなければなりません。寒さを感じる器官がどの程度発達しているのか、本当に「寒い」と感じているのかどうか分かりません。しかし、気温が低かったり風が強い日には、両足と嘴(くちばし)を羽の間にしまい込み、動かないでジッとしています。この姿勢は体の表面積が最も小さくなる上、裸出している部分がなくなりますので、一番熱が逃げない体勢になります。少しでも体温の低下を防ごうと工夫しているように見えるので、やはり身をもって「寒さ」を感じているのだと思います。
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