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ホーム > 33. オオヒシクイには飛べなくなる時期があると聞きましたが、本当ですか。前 - 次

 ガンには、翼の羽(風切羽)が一度に抜けて生え変わるため、3週間ほど飛べない時期があります。この時期を「換羽期(かんうき)」といい、その最も危険な時期を過ごす場所を「換羽地(かんうち)」といいます。現在カムチャツカでは、ガンが集団で換羽(かんう)するための湖が三つ見つかっています。一つの湖では2.500〜3.000羽が毎年換羽(かんう)します。

羽根

★★ 解説 ★★
 鳥の羽には、気密性(きみつせい)・撥水性(はっすいせい)を保って体温を維持する、水に浮く、空気の流れを起こして空を飛ぶ、自分の身を環境に溶け込ませて敵の目をごまかす、つがい関係を結んだり威嚇(いかく)するために広げる、見せびらかす、などの様々な効果や用途がありあます。鳥の最も鳥らしい特徴はやはり羽にあり、個体維持と種の維持には欠かせない存在です。しかしそんな大切な羽も一年限りの消耗品で、ガンの場合、風切羽は六月の末から七月の中旬頃にいっぺんに抜け落ちます。ヒナの新しい羽が生えそろう頃、成鳥の羽も生え変わって、ほぼ同じ時期に飛べるようになります。尾羽は越冬期間中に少しずつ生え変わります。
 同じ鳥でもワシやタカのように他の動物を襲って食べる鳥は、飛べなくなると獲物が手に入らなくなるので、一度に抜けることはありません。初列風切羽の内側から順に、二、三枚づつ生え変わっていきます。
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