ヒナで30秒、成鳥で1分以上潜(もぐ)っていることができます。
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★★ 解説 ★★
ヒナが卵からかえって間もなく、ガンの親子は巣を離れて水辺へ向かいます。また、翼の羽根が生え変わる時期も、食草の豊富な湖の岸辺で過ごします。それは、水面が外敵から身を守るのに一番適した場所でだからです。キツネなどの四足の動物は水の中まで追いかけて来ませんし、上空からワシやカモメに襲(おそ)われそうになっても、潜(もぐ)って身を隠すことができます。生まれて数時間しか経っていないヒナでさえ、30秒以上も潜(もぐ)っていられます。まだ空を飛べず、歩みも遅いヒナにとって、潜水(せんすい)がもっとも有効な身の防ぎ方です。
長距離を一気に飛び、地上を速く走り(質問18.参照)、しかも水中に潜(もぐ)っていられる鳥はそう多くはありません。ガン類は「水・陸・空」のあらゆる場所で巧みに行動できる極めて優れた能力の持ち主で、人間はそのような万能の移動手段(潜水艦+自動車+飛行機)を造り出すことは不可能だといわれています。
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