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ホーム > 28. オオヒシクイのヒナは、植物以外のものを食べますか。前 - 次

 ハエ・カ・トンボ(ヤゴ)などの昆虫、小さなエビやカニの仲間、魚、貝(貝殻)を食べます。

カ

★★ 解説 ★★
 オオヒシクイは典型的な植物食の鳥で、体や嘴(くちばし)のつくりもそれにふさわしい形をしています。しかし、ヒナが大きくなる途中と、親の羽根が生え変わる頃、昆虫や動物質のものも食べるようになります。一番好んで食べるのは、平均気温が14度を越えると大量に発生する「カ」で、ハエもその一つです。
 鳥の体の表面を覆っている羽や嘴(くちばし)、脚(あし)のウロコなどは、硬質のタンパク質であるケラチンでできています。人間では髪の毛の表面に並んでいるキューティクルがよく知られています。これらは外から強い力が加わったときに中身を保護するのと同時に、乾燥を防ぐ役目を持っています。また、皮膚や腱(けん)はやはり硬質タンパクのコラーゲンで構成されています。コラーゲンはお湯に溶け、ゼラチンとして洋菓子によく使われるので、私たちの生活に馴染みの深いものです。
 ヒナは飛んでいるカを嘴(くちばし)でパクッと挟みます。しかも二、三匹続けて空中で捕まえるので、運動神経の素早さといったらそれは見事です。ハエの場合は、自分のフンにたかっているギンバエを一瞬の内に数匹飲み込んでしまいます。昆虫や動物はヒナだけが食べるのではなく、翼の羽が生え変わる時期の成鳥もよく食べます。硬タンパク以外に、カルシウム・リン・鉄・カリウムなどの無機質も同時に取り込んでいるいようです。
 植物にも同様の角皮素がありますが、ガンは羽の生える時期に必要なものを手っ取り早く、身近にたくさんいる昆虫などから取り込んでいるのです。
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